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    17、葬儀後の後始末



葬儀が終了するまでは、世話役の人たちが作業を進めてくれますが、葬儀が終ったあとの雑務は、
遺族自身がしなければなりません。葬儀はあと始末まできちんと行いたいものです。
何から手をつけてよいかわからないとは思いますが、急ぐものから片づけていきたいものです。
引き継ぎ
(1)世話役からは葬儀がすみしだい、事務を引き継がなければなりません。できれば、葬儀当日の精進落しの前か、その日のうちには引ぎ継ぐようにしたいものです。
(2)会葬者名簿、弔問客の名刺、香典や供物・供花の記帳簿、弔辞や弔電などを受けとり、会計の精算など、葬儀に関するいっさいの事務を引き継ぎます。
(3)遺族側の人が知らないうちに、世話役の人や手伝いの人が支払いを立てかえてくださっている場合がありますので、帳簿の引き継ぎの際に立てかえ分を精算しておきます。
部屋の片づけ
(1)遺骨を安置してある部屋は、忌明けの日までそのままにしておきますが、ほかの部屋は元どおりにします。
(2)床の間に掛け軸をかけたり、額や飾り物などを元の位置に戻したりします。しかし、葬儀後しばらくの間は、あとから不幸を知った方々が弔問に訪れますから、派手な飾り物などは当分の間は控えたほうがよいでしょう。
什器などを片づける
(1)自宅のものだけでは間に合わない什器類で、隣近所からお借りした食器やお盆などがあれば、あいさつとお礼を述べて返却します。
(2)仕出し屋の食器類などが残っていることもありますので、確認します。
(3)町内に貼った道案内の標示紙などは、全部とりはずします。
あいさつ回り先
(1)喪主は葬儀の翌日、または翌々日のうちに、お世話になった先にあいさつに出かけるのが普通となりました。
(2)あいさつに回る先は、僧侶、弔辞をいただいた方、葬儀に際してお世話になった世話役代表や各世話役、故人や喪主の勤務先、隣近所や町会の世話役などです。
故人の勤務先
(1)故人または喪主の勤務先では、まず直属の上役にあいさつをします。そのあと、葬儀でお世話になった人たちなどにもあいさつをします。
(2)故人の職場だったら、このとき、故人の机やロッカーの中を片づけ、私物は持ち帰るか処分していただきます。会社や役所では退職金や給与の精算もあります。

 


葬儀のしきたり
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